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【台湾子連れ旅】阿里山森林鉄道を日帰りで行く方法|行きは列車、帰りはバスを利用

台中や台南から少し足を伸ばしたところにある、阿里山森林鉄道

日本ではなかなか体験できない、おもしろい鉄道です。

この記事では、阿里山森林鉄道の見どころ日帰りで行く方法を詳しくご紹介します。

阿里山森林鉄道とは?

阿里山森林鉄道は、ヒノキなどの豊富な木材を運搬する目的で、日本統治時代に建設されました。

険しい山を登るため、ループ線スイッチバックを体験できるのが見どころの1つです。

2,000m以上の高さを一気に走り抜けるので、熱帯林→亜熱帯林→温帯林という植生の変化を車窓から楽しむこともできます。

春は桜、夏は豊かな緑、秋は紅葉、冬は雲海。四季折々の美しい景色が見どころです。

台風による土砂崩れの復旧作業が終わり、2024年7月に15年ぶりの全線開通をしました。



阿里山森林鉄道は日帰りでも行ける

阿里山で宿泊して日の出トレッキングを楽しむ旅行者も多いですが、日帰りで行くこともできます。

日帰りの方法は主に2つです。

順番に見ていきましょう。

 

日帰りツアーを利用する

旅行予約アプリで日帰りツアーに申し込むのが、簡単で便利です。

いくつかプランがあるので、自分の旅行計画と予算に合ったものを選んでみてください。

おすすめのアプリは、この3つです。

それぞれのアプリの日帰りツアーを簡単にご紹介していきます。

  • 日本語対応していないツアーが多い
  • 前日では予約できないツアーもある
    (なるべく早めの予約を)
  • 往復バスのため、ループ線やスイッチバックは体験できない
    (奮起湖から乗車してスイッチバック体験できるツアーも一部あり)

 

Klook

3つのアプリの中で、阿里山ツアーの種類は1番豊富です。

出発地、対応言語、観光場所の希望に合わせて、10種類以上のツアーから選ぶことができます

出典:klook

 

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Trip.com



阿里山ツアーの種類は少ないですが、日本語対応のツアーも用意されているのが「Trip.com」です。

出典:Trip.com

 

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KKday



阿里山への日帰りツアーで、コスパ最強なのは「Kkday」です。

阿里山へ行くなら押さえておきたい観光スポットを網羅していて、最安価格。さらに、ひのきドーナツのプレゼントもあるそうです。

出典:KKday

 

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ホテルや旅行会社のツアーもある

ホテルや街の旅行会社で、日帰りツアーが用意されていることもあります。

台中のホテルにあったツアー案内は、1人1,588元(7,575円)

ツアー内容は定番を押さえていて、龍隠寺、奮起湖老街、阿里山森林遊楽区をまわれます。
※ 食事や入場料などは含まない金額です。

台中や台南、高雄に滞在予定なら、少し足を伸ばして阿里山森林鉄道を楽しむのもおすすめです。

 

列車とバスを組み合わせて行く

ツアーを利用せずに個人で行くなら、自分でチケットを購入します。

列車とバスをどう組み合わせるのか、自分の好みで選べます。

組み合わせ方は、大きく3つあります。

嘉義
Jiayi
奮起湖
Fenqihu
阿里山
Alishan
【見どころ】
・ループ線
【見どころ】
・スイッチバック

・二萬平の絶景
① 行き: 列車 帰り: バス
列車 ▶︎ (観光) ▶︎ 列車
◁   バス   ◁
② 行き: バス列車 帰り: バス
バス ▶︎  (観光) ▶︎ 列車
◁   バス   ◁
③ 行き: 列車バス 帰り: バス
列車 ▶︎  (観光) ▶︎ バス
◁   バス   ◁

 

列車とバスの時刻表を事前にしっかり確認しておきましょう!

詳しくは、後述の「列車の時刻表」「バスの時刻表」をご覧ください。

わが家が選んだのは、①の「行きは列車、帰りはバス」です。

阿里山森林鉄道は「嘉義駅」から出発

わが家は阿里山森林鉄道の始発「嘉義 (かぎ) 駅」から終点の「阿里山駅」まで列車に乗りました。

チケット購入方法や列車の乗り方などを詳しくご紹介します。

嘉義駅

阿里山森林鉄道は「嘉義 (Jiayi・かぎ) 駅」から出発します。

改札の外には、コンビニやトイレもあります。

私たちが行った2025年1月時点では、駅弁は売られていませんでした。

 

チケット購入方法と料金

嘉義 (Jiayi・かぎ) 駅の入口に、阿里山鉄道のチケット窓口があります。

この窓口で「日付、行き先、枚数、片道か往復か」を伝えて購入します。

当日でもチケットを購入できました。事前予約は、15日前からできるそうです。

クレジットカードでの購入もできました。

英語も併記されていて、窓口スタッフの方は英語が堪能です。

料金表は以下のようになっています。(単位:台湾ニュードル、2025年1月時点)

全額 半額
阿里山 Alishan 600 300
二萬平 Erwanping 567 284
十字路 Shizilu 459 230
多林 Duolin 425 213
奮起湖 Fenqihu 384 192
水社寮 Shuisheliao 342 171
交力坪 Jiaoliping 292 146
梨園寮 Liyuanliao 267 134
獨立山 Dulishan 234 117
樟脳寮 Zhangnaoliao 200 100
木履寮 Mujiliao 159 80
竹崎 Zhuqi 125 63
鹿麻産 Lumachan 92 46
北門 Beimen 50 25
嘉義 Jiayi 出発地点 出発地点

 

チケット料金に追加して「遊樂區門票」という入山料も支払う必要があります。

※ 大人は全額チケット+入山料150元(716円)。
※ 6歳〜12歳は半額チケット+入山料100元(477円)。
※ 身長115cm未満、及び6歳未満は無料。ただし入山料10元(48円)は必要。
※ 0〜2歳は無料、及び入山料も不要。

合計すると、嘉義から阿里山まで、大人1人750元(3,578円)となります。

子どもがいたので、阿里山鉄道のシールをもらいました。

子どもたちも喜んで、思い出の品として保管しています。

 

列車の時刻表

嘉義駅から阿里山方面行きの列車は、1日2本出ています。

それぞれ停車駅や終着駅が違うので、注意しましょう。

阿里山に行くには、嘉義駅10時発の列車に乗ります。

【上り】

  列車番号(車次)
1 5
嘉義 Jiayi 09:00 10:00
北門 Beimen 09:10 10:08
鹿麻産 Lumachan 09:33
竹崎 Zhuqi 09:43 10:39
樟脳寮 Zhangnaoliao 10:10
獨立山 Dulishan 10:23
梨園寮 Liyuanliao 10:36
交力坪 Jiaoliping 10:48 11:43
水社寮 Shuisheliao 11:05
奮起湖 Fenqihu 11:30 12:16着 13:21発
多林 Duolin 11:45
十字路 Shizilu 12:00
二萬平 Erwanping 14:38
阿里山 Alishan 14:56

バスに乗って「奮起湖」まで行き、そこから列車に乗って阿里山を目指す観光客も多いです。

奮起湖から阿里山の間には、見どころのスイッチバックや二萬平の絶景があります。

 

嘉義行きの下りも1日2本出ています。ただし、阿里山発は1日1本です。

【下り】

列車番号(車次)
2 8
阿里山 Alishan 11:50
二萬平 Erwanping 12:09
十字路 Shizilu 13:21
多林 Duolin 13:36
奮起湖 Fenqihu 13:50着 14:31発 13:29
水社寮 Shuisheliao 14:48
交力坪 Jiaoliping 15:06 14:04
梨園寮 Liyuanliao 15:18
獨立山 Dulishan 15:31
樟脳寮 Zhangnaoliao 15:44
竹崎 Zhuqi 16:12 15:07
鹿麻産 Lumachan 16:21
北門 Beimen 16:45 15:39
嘉義 Jiayi 16:51 15:45

 

乗車方法

阿里山行きのチケットは、改札の機械に通しません。

駅員さんにチケットを見せて改札を通過します。

改札を通過したら、右側にずっと進んで阿里山行きのホームに向かいましょう。

案内板も出ているので、すぐに分かります。

構内には、給湯器や椅子も用意されています。

 

 

阿里山森林鉄道に乗車

定刻の少し前に、列車がホームに入ってきました。

嘉義駅から乗る乗客は少なく、車内は半分ほどしか埋まりませんでした。

座席は回転できたので、向かい合わせで座ってみました。

座席は座り心地はよく、快適でした。

冬の見どころ、雲海が描かれたカバー

ふもとあたりはマシですが、山を登って行くにつれて、横揺れが激しくなります。

酔いやすい人は酔い止めなどの準備をしておいたほうがよいかもです。

竹崎駅を通過したあとに、チケット確認がありました。

かわいい駅舎の竹崎駅

観光列車なので、乗務員さんが車内アナウンスで阿里山森林鉄道について説明してくれます。

そして、ときどき日本語の説明も放送されます。残念ながら、列車の振動音がかなり大きくて説明内容はところどころしか聞き取れませんでした。

 

車内にはトイレもありますが、けっこう揺れるので小さい子どもはフォローが必要そうです。

授乳室もあるようですが、各車両にはありません。

走行中に車両の間を移動するのは赤ちゃん連れだとかなり危険なので、チケット購入時に授乳室のある車両に席をとるのがおすすめです。

私は通常の車両で、アウターを授乳ケープにして済ませました。

 

最初の見どころ「ループ線」

嘉義駅から奮起湖駅までの間で、1番の見どころは「ループ線」です。

ループ線とは、高低差の大きい区間で線路をループ状に敷いて、勾配を緩やかにして斜面を登る方法です。

日本でも1周グルっとループになった線路はありますが、阿里山森林鉄道は何重にも重なってループになっている、おもしろい鉄道です。

阿里山鉄道ループ線の説明パンフレット

獨立山の約5kmの区間で、3周重なってループがあり、徐々に標高を上げながら山の下にある「樟脳寮 Zhangnaoliao」という駅を3回見ることができます。

最後に8の字にループして、阿里山森林鉄道のループ線は終わります。

トンネルを何度もくぐって登る

実際に乗っていると、グルグル周りながら、だんだん高さが上がっていくのがよく分かりました。

 

奮起湖で昼休憩

予定時刻を5分ほど遅れて、奮起湖に到着。

ここで1時間ほど停車します。

列車から降りて駅周辺を散策したり、昼食をとったりして過ごすことができます。

わが家はまず、車庫に停まっているSLたちを見学。

記念スタンプを押せるところもありました。

そのあと、奮起湖名物の駅弁を食べに行きました。場所はこちら。

急な坂道を下って行きます

大きな目印があるので、場所はすぐに分かります。

駅弁は、豚肉と鶏肉で3種類ありました。

わが家は、1つ180元(859円)の豚肉の駅弁を注文しました。

スープ付きで、ボリューム満点。美味しくて子どもたちも喜んで食べました。

この駅弁はその場で食べて、お弁当箱は回収ボックスに入れます。

レトロなアルミのお弁当箱がいい感じなので、持ち帰れるように値段設定した駅弁を用意しても売れそう。

食べ終わった時点で、発車時刻まであと5分ほどだったので急いで駅に戻りました。

列車の到着が遅れても、出発時間は時刻表通りです。

小さい子ども連れだと、奮起湖駅周辺をゆっくり散策することはできませんでした。

 

急斜面を登る「スイッチバック」

奮起湖から乗る乗客が多く、ガラガラだった車内は満席になりました。

ここからさらに急勾配を登って、阿里山駅を目指します。

十字路(Shizilu)駅を過ぎると、最初のスイッチバックがあります。

スイッチバックするくらい急勾配なので、景色はとてもよいです。

運転手さんが反対の運転席に移動して、列車はさらに進んでいきます。

 

絶景の「二萬平」

二萬平(Erwanping)駅では、10分ほど停車します。

列車から降りて絶景を眺めたり、列車と写真撮ったり、思い思いに過ごせます。

 

阿里山駅に到着

さらにスイッチバックで進み、到着予定時刻14:56の少し前に、終点「阿里山駅」に到着しました。

気温は10℃。

日本一標高の高い鉄道駅は野辺山駅(標高1,345m)ですが、阿里山駅は標高2,216m

ふもとの嘉義から一気に2,000m以上のぼってきたので、気温やまわりの木々の変化の大きさに驚きます。

阿里山駅にも記念スタンプがあったので、コンプリートして満足の長男。

奮起湖に置いてあったパンフレットにスタンプを押していきました。

 

阿里山を散策

阿里山駅に15時前に到着して、阿里山発の最終バスは17:10。

バスの出発まで2時間ほど周辺を散策することができます。

わが家はハイキングコースを少しだけ歩いてみました。

阿里山駅から東のほうに進んでいきます。

桜がたくさん植えられている場所もありました。

春になれば満開の桜で見応えがありそうです。

そのあと、巨木をたくさん見れるエリアに行ってみました。

倒れた巨木に新しい世代が重なってできた「三代木」

奥に進むと、巨大な「香林神木」を見ることができます。

近くにある「慈雲寺」の御神木だそうです。

写真ではなかなか伝わらない大きさで、しばらく魅入ってしまいました。

最後に、「阿里山博物館」に寄ってからもと来た道を戻りました。

無料で入館できて、阿里山森林鉄道の歴史などを知ることができます。

深い山の中、木造の橋の上を機関車が走っている写真を見て、たくさんの人たちが苦労して通して維持してきた鉄道なんだな、と実感しました。



阿里山から嘉義駅へバス移動

阿里山の散策を楽しんだら、バスで嘉義駅へ戻ります。

阿里山のバス乗り場

バス乗り場は、こちら。

遊歩道や駅からは少し離れています。

バスの出発時間に遅れないように、余裕をもって向かいましょう。

バスの時刻表

阿里山から嘉義方面のバスの時刻表は、以下のようになります。

 

高鉄(THSR)の嘉義駅へ行きたいなら、「7329」のバスに乗ります。

阿里山発の最終は16:40です。

7329 阿里山A線 阿里山→嘉義高鐵站
阿里山 10:10 13:30 14:40 16:40
高鐵嘉義站 13:10 16:10 17:10 19:10

 

わが家が乗車したのは、台湾国鉄の嘉義駅へ行く「7322」のバスです。

便数が多く最終バスも少し遅めなので、阿里山に長く滞在できます。

7322 阿里山B線 阿里山→嘉義火車站
阿里山 09:10 11:40 12:40 13:40 14:10
14:40 15:10 15:40 16:10 17:10
嘉義 11:55 14:10 15:10 16:10 17:10
17:10 17:40 18:10 18:40 19:40

 

嘉義市内から阿里山へ行く場合の時刻表は、バス運行会社「台湾好行」のWEBサイトを確認してください。

日本語で作成されていて、とても分かりやすいです。

「時刻表・運賃」のところは「嘉義県」を選択すると、阿里山路線を選択できます。

 

バスの乗り方

バス乗り場のセブンイレブンの出口に、バスの乗車場所があります。

チケット予約した人と、そうでない人が別れて並びます。

時間になったら、事前にチケットを買っていた人から乗車します。指定席ではないようでした。

事前購入していたのは数人で、そのあとにチケット無しの人たちが乗車します。

阿里山から嘉義駅まで、大人240元(1,145円)、子ども120元(572円)でした。
※ 嘉義駅は在来線の駅です。高鐵(新幹線)の嘉義駅は値段が変わる可能性があります。

ほとんどの乗客は、交通カードを機械にタッチして乗車していました。

わが家は現金で運賃を支払いました。

現金払いはお釣りがないので、事前にセブンイレブンで両替してもらいましょう。

席は満席で、数人はバスのステップに腰掛けることになりました。

立って乗る人はいなかったです。

次の停車駅は、車内アナウンスがあります(英語もあり)。降車ボタンを押すと、停まってくれます。

夜市のある「文化公園」や「嘉義駅」などのメジャーな場所は、降車ボタンを押さなくても停まってくれるので安心です。

嘉義駅の停車位置は、このあたりでした。駅のロータリーまでは入りません。

現金でチケットを購入した場合、降りるときにチケットを運転手さんに渡します。

 

まとめ 阿里山森林鉄道を日帰りで楽しむ

台湾最高峰の玉山(3,952m)に近い「阿里山森林鉄道」

山深い中を列車で進むので、珍しい「ループ線」「スイッチバック」を体験できます。

終点の阿里山では、巨木の中を散策したり、眺めのよい景色を堪能したり、自然を満喫。

そして、日帰りで台中や台南、高雄に戻ることもできます。

台湾へ行くときは、ぜひ阿里山も旅行の目的に加えてみてください♪