ラオスの首都ヴィエンチャンから、世界遺産ルアンパバーンまで、快適なLCR(高速鉄道)で移動するのがおすすめです。
実際に子ども3人と乗ってみた体験をもとに、詳しくご紹介します。
子どもと楽しんだラオス旅はこちら▼
LCRとは?
LCRとは、中国ラオス鉄道( Laos-China Railway )のこと。
ラオスの首都ヴィエンチャンと中国との国境ボーデンを結ぶ高速鉄道です。
中国支援のもと建設が始まり、2021年に開通しました。最高時速は160km。
チケットの購入方法と料金
LCRのチケット購入方法は、主に2つあります。
それぞれの料金比較を表にまとめました。
【ヴィエンチャン ー ルアンパバーン】
ビジネス | 1等席 | 2等席 | |
アプリ | 975,000kip (6,993円) |
522,000kip (3,706円) |
330,000kip (2,343円) |
旅行代理店 | 1,095,000kip (7,775円) |
645,000kip (4,580円) |
450,000kip (3,195円) |
※ 2024年5月時点の情報をもとに作成。大人1人の料金を掲載
※ 旅行代理店によって料金は異なります
子ども料金の対象は 18歳未満かつ、120㎝以上150㎝未満。料金は大人の半額です。
120㎝未満の子どもは無料で乗車できます。ただし、乗客情報は登録が必須です。
アプリ購入と旅行代理店での購入。
それぞれの購入方法には メリット、デメリットがあります。
詳しく見ていきましょう。
① LCRアプリで購入する
個人旅行なら、アプリでの購入がおすすめです。
- ラオス、タイ、中国、どれかの携帯番号を持っている
もしくはSIMを購入予定 - 手間をかけても、安くチケットを購入したい
まずはアプリをダウンロードしましょう。
▼ ダウンロードはこちら ▼
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購入手順を簡単にご紹介します。
まずアプリを開きます。
※ 言語は「ラオ語、中国語、英語」の3種類から選択
- 個人情報から登録しましょう
右下の「Me」をタップ | 上の「Login」をタップ |
1番下の「Register」をタップ
- 必要事項を入力
※「User Name」は、アルフファベットか数字 6〜16文字で作成
※「Password」は、大文字、小文字、数字、特殊記号 8〜16文字で作成
※ ラオスの「IDカード」は入力せず、パスポート情報を入力
この時点で、ラオスかタイか中国の電話番号が必要です
- 「出発地」と「目的地」を選択
それぞれタップして該当の駅名を選択 |
- 「出発日」を選択
3日後までのチケットしか予約できません
日付をタップ | 3日後以内の日付をタップ |
- 「Search」をタップ
- 乗車する列車をタップし、座席のグレードを選ぶ
列車を選ぶ | 購入する座席グレードの「Book」をタップ |
- 乗車する全員の情報を登録する
「Add Passenger」をタップして追加
※ 名前、生年月日、性別、パスポート番号などを登録
※ 名前はパスポートと同じ表記にする
- 購入完了すると、QRコードが表示できる
QRコードは1人につき1つ | この画面をスクショ |
QRコードをスクショしておくと、駅の入場がスムーズです
② 旅行代理店で購入する
料金は割高になりますが、チケットを代わりに手配してもらうこともできます。
- ラオス、タイ、中国、どれかの携帯番号を持っていない
もしくはSIMを購入したくない - 料金が高くても、簡単にチケットを購入したい
- 自分で手間をかけてチケットを手配したくない
街中にある旅行代理店、もしくはホテルでチケットの手配を依頼します。
駅までの送迎も込みの価格になっているところもあります。
サービス内容をしっかり確認しましょう。
料金は明示されていることが多い
ヴィエンチャン駅から出発
ヴィエンチャンからルアンパバーンまでの行程を順番にご紹介します。
タクシーでヴィエンチャン駅へ
ビエンチャン駅はかなり郊外にあります(中心地から車で30分ほど)。
かなり遠いので、タクシーで行くのが便利です。
ラオスで使える配車アプリは3つ。
- LOCA
- inDrive
- kok kok(コッコ)
ラオスの配車アプリについて、詳しい内容はこちら▼
わが家はまず、kok kok(コッコ)で車を探しました。
が、なかなか見つからない…。
次にinDriveで探すと、ようやく見つかりました。
inDriveは、金額を自分で指定することができます。
120,000キープ(852円)だと見つかりませんでしたが、kok kok(コッコ)で表示される金額と同じ130,000キープ(923円)で指定すると見つかりました。
LOCAは inDriveやkok kok(コッコ)よりもかなり割高ですが、すぐに車が見つかります。状況に応じて使い分けると便利です。
朝の時間でも、郊外の駅に向かうので道は空いていてスムーズに進みます。
15分ほど進むとかなり郊外になり、赤茶色の土が多く見えてきます。
郊外はこれから開発されていきそう
途中で検問があり、ドライバーさんの免許証か何かを確認されていました。
市内中心から、30分ほどで駅に到着。
ヴィエンチャン駅でチケット確認と荷物検査
駅のまわりだけ、ものすごく整備されていて、ここだけ中国という感じがします。
ラオ語と中国語で書かれた、ビエンチャン駅
LCR駅でのチェックは2回。
- 入口でチケットとパスポートチェック
- 荷物検査
順番に見ていきましょう。
- 入口でチケットとパスポートチェック
駅に入る前に、まずチケットとパスポートをチェックされます。
eチケットをスクショしておくとスムーズです。
- 荷物検査
入口を通過したら、荷物検査です。
LCR車内への持ちこみは、かなり厳しくチェックされます。
中国式できっちり荷物検査される
わが家の例でいうと、ビール缶 と 殺虫剤が持ち込めませんでした。
- 酒類の持ち込み禁止
- 120ml以上のスプレー缶の持ち込み禁止
120ml以上のスプレー缶は持ち込み不可の案内
仕方なく、夫は一旦外に出てビールを飲み干して戻って来ました。
ラオビールは薄くて、ジュースみたいに飲み干せたようです。
殺虫剤は残念ながら、処分してもらうことになりました。
ヴィエンチャン駅 待合スペースの様子
駅の待合スペースは、広くて清潔です。
売店はいくつかあるので、飲み物や軽食を買うことはできます。
ガッツリ食べたり飲んだりしたいなら、事前に済ませるか、持ち込むしかありません(酒類は持ち込めないので注意)。
カフェアマゾンのコーヒー、36,000キープ(256円)
給湯スポットがあったので、末っ子に離乳食を食べさせました。
中国式の設備はこういうとき本当にありがたいですね。
設備も充実していて、バリアフリートイレには、子ども用トイレもあります。
出発時刻の20分前に乗車開始
出発の30分くらい前になると、乗車する人たちが並び始めます。
20分前になるとゲートが開き、乗車開始。
わが家が乗る車両はゲートから離れていたので、急いで向かいます。
スーツケースとリュックを棚上にのせて、席につきます。
わが家は2等席を3シート購入。子どもは2人で1座席に座ってもらいました。
2等席は、座り心地よくて快適。
2時間弱の移動なので、1等席やビジネスクラスにする必要はないと感じました。
韓国からの団体さんがいましたが、車両の半分は席が空いていました。
LCR車内はどんな感じ?
LCRの車両はまだ新しくて、設備がきれいです。
そして、中国式のサービス教育が徹底されている印象でした。
テーブルがちゃんと使えます!エチケット袋も全席に置かれています。
(海外ではよく壊れていたり、テキトーだったりするのでビックリ!)
フックもあって、軽いものなら引っ掛けられます。
(大きめのカバンを引っ掛けていたら、乗務員さんに下ろすように言われました。こういうところも規定があって、教育を徹底しているのかなという感想)
窓には、日除けもあります。
身障者用の席も用意されていました。
スピードは160kmまで出ますが、揺れも少なく快適な移動を楽しめます。
ワゴン販売も来てくれます。
車内には売店もあります。メニュー表は両面あり、豊富な品揃えでした。
ミネラルウォーター1本12,000kip(85円)、コーヒー1杯60,000kip(426円)。
車内で買うのは、やはり割高のようです。
トイレもきれいで、給湯スポットもあります。
出発から1時間ほどして、ヴァンヴィエンに到着。
乗客が何組か降りて、中国からの団体さんが乗ってきました。これで、空いていた座席はすべて埋まって満席に。
ヴァンヴィエンは自然豊かな景勝地で、トレッキングなどのアクティビティが楽しめるようです。
車窓からはギザギザで特徴的な山並みの景色が見える
ルアンパバーン駅に到着
ヴィエンチャンを出発してから1時間45分で、ルアンパバーンに到着。
降りるときに、韓国団体客のおとうさんたちが子どもたちにお菓子をくれました。カムサムニダ。
ルアンパバーン駅。やっぱり中国語が併記されています。
列車を降りると、ホームから出口に向かって列ができています。
駅から出るときに、また改札でeチケットのQRコードを読み取りされます。
駅員さんが急いでいたからか、2枚だけ読み取って通されました。
わが家は乗客の最後尾。
駅は一旦閉めるようで、早く出ていくように催促されました。
係員の人たちも時間に追われている感じでした。
ルアンパバーン市内へは車移動
駅を出るとハイエース(ミニバン)がたくさん停まっています。
降りてきた乗客を次々に乗せて出発して行きます。
個人旅行の場合、ルアンパバーン市内への行き方は2つ。
(ツアー会社で手配している場合は、迎えのバンが来てくれるはずです)
- 乗合バス(ハイエース)
- タクシー(配車アプリ)
乗合バス(ハイエース)は、ドライバーと値段交渉が必要です。
近くにいた旅行者とドライバーの会話を聞いていると「1人50,000キープ(355円)」と言っていました。
人数がある程度集まってから出発します。
子ども連れなら、配車アプリがおすすめです。
ラオスの配車アプリについて、詳しい内容はこちら▼
安い順にkok kok(コッコ)、inDriveで車を呼びましたが、来てくれる車は見当たりませんでした。
そこでLOCAで車を呼ぶとすぐに見つかりました。
値段は、183,000キープ(1,299円)。
kok kok(コッコ)やiDの2倍くらいです。
それでも、家族5人で乗る場合、ミニバンよりもお得とわが家は判断しました。
駅からルアンパバーンの中心地まで、車で30分ほど。
世界遺産の市街地に到着です。
まとめ LCRに乗ってルアンパバーンへ
ヴィエンチャンからルアンパバーンまで、LCR(高速鉄道)に乗れば超快適に移動できます。
列車好きの子どもなら、世界の珍しい列車に乗れて大喜びです。
ラオスを旅するときは、ぜひLCRに乗ってみるのはいかがでしょうか♪
子どもと楽しんだラオス旅はこちら▼