新疆ウイグル自治区の北西部にあり、カザフスタンとの国境に近い街、イーニン(伊寧)。
このイーニンからカザフスタンのアルマトイまで、バスに乗って国境越えをしました。
この記事では、バスの乗り方やイミグレ通過の注意点などを詳しく紹介します。
バス乗り場
カザフスタン行きのバスは「伊犁州客运总站」というバスターミナルから出ています。
※ 高徳地図で「伊犁州客运总站」をコピペして検索するとヒットします。

観光地の六星街の近くです。

まわりに飲食店は少ないです。
バスターミナルの中に売店はあるので、飲み物やパンやスナックなどは買うことができます。

トイレはありますが、懐かしの「ニーハオトイレ」です。
1本の溝があり、その溝の上でトイレをします。
板で仕切られてはいますが扉はなく、顔(というか、全身)が見えるので挨拶できちゃうトイレです。
わが家の子どもたちは初めての出会いで、ひるんでしまい行けませんでした。
バスチケットの購入方法
チケットはバスターミナルの中のチケットカウンターで購入します。

行き先、日付、人数を伝えて購入します。
パスポートも渡す必要があります。チケットに名前、パスポート番号が入力されます。

バスチケット料金
イーニンからアルマトイまで、大人200元(4,013円)でした。

子ども料金は以下の内容です。
- 3歳まで無料
- 4〜6歳は半額
- 7歳以上は大人と同じ
※ カザフスタンでは、3歳まで無料、子どもは半額、と言われました。中国よりは半額対象の範囲が広いようです。
チケット販売所のそばに子ども用の身長計が置かれてましたが、いまは身長ではなく年齢で料金を分けているそうです。
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所要時間は?
中国のイーニン(伊寧)からカザフスタンのアルマトイまで、バスで約10時間20分かかりました。
北京時間で10:40出発、21時到着。カザフスタン時間では18時に到着になります。
詳しくは、「バス移動の様子」を参考にしてください。
どんなバスに乗る?
わが家が乗ったバスはこちら。

エアコン付きの大型バスです。車内トイレはありません。
スーツケース、バギーなどの大きな荷物は、バスの下に入れます。

小さな荷物は持ち込んで、棚の上に置くことができます。

席はリクライニング可能で、シートベルト付き。フットレストや荷物ポケットもありました。

USB充電のコンセント(AとC)があり、しかも通電してます。(東南アジアのバスだとコンセントあっても通電してないことがほとんど)

バス移動の様子
出発1時間前にバスターミナルに到着。
改札を通って中に入ります。

待合室はこんな感じです。

売店やトイレについては「バス乗り場」をぜひ確認してください。
待合室で、昨日買っておいたパンを食べて出発に備えます。

バスが来ていないか確認すると、9:45時点でアルマトイ行きのバスは停まっていました。
イーニン(伊宁)から阿拉木图(アルマトイ)と表記されている
10時くらいから荷物を積み込み、乗車できるようになります。

出発まで車内で待っていると、売り子や両替商の人がやって来ます。
両替レートは、100元=7,000テンゲ。
当日の為替レートが 1 CNY = 70.002 KZT(2025年4月30日)だったので、かなり良心的な両替でした。
10元などの細かい紙幣は両替してくれません。
イーニンを出発
予定時間を少しまわって、10:40に出発。
出発してしばらくすると、乗務員のお姉さんが各席をまわって身分証を回収しに来ます。
中国人は身分証とバスのチケットを回収され、外国人はパスポートだけ回収されました。
国境エリアに入るときにチェックがあるようです。
2時間ほどしてパスポートは戻ってきました。
国境を通過する前に「霍尔果斯」という場所のバスターミナルに停車して15分ほど休憩がありました。
小さな売店とトイレだけがあるバスターミナルです。

国境イミグレを通過
13時頃、中国の出国チェック場所に到着。

まず、係員が乗ってきてバスチケットの確認をされました。
その後、管理事務所へ移動して全員バスから降ります。
荷物もぜんぶ持って降りて、イミグレを通ります。
まず、改札ゲートで1人ずつパスポートを読み取らせて通過。
荷物検査を通過して、パスポートチェックの列に並びます。荷物検査は高鉄のように厳しくなく、特に何も言われず通過しました。
中国のイミグレでは、かなり色々質問されました。
- 旅行かビジネスか?
- 何日間滞在したか?
- どこの都市を旅行したか?
- どういう移動手段で旅行したか?
- 中国のあとはどこに行く?そのあと帰国するのか?
- 中国への入国は何回目?
- 前回はいつ来て、どれくらい滞在した?
- 中国旅行で撮った写真を見せて
- 職業は何?
中国語で会話したので、他にも
- どこで中国語を学んだ?
- 中国に住んだことはあるか?
など個人的なことも聞かれました。
中国語を使うと、相手の土俵でやり取りすることになるので、深く突っ込む余地を与えてしまいます。(中国語を話せると、スパイ疑惑を持たれるから?)
英語(お互いが母語でない言語)でやり取りした方がラリーが少なくて済んだかもしれません。
イミグレの係員は特に高圧的でも意地悪でもなく、ただ真面目に職務を果たしていただけなのですが…。
通過に時間がかかるし、別室に案内されるかも…とか不安で心臓に悪いので、次からは英語で行こうかと思います。
14:15、中国のイミグレを無事に通過。
建物の外に出てバスに乗る順番を待ちます。

バスに乗り込んだら国境を越えて、カザフスタンのイミグレへ移動します。
ここでもしばらく停車してから、荷物をぜんぶ持ってバスを降りてイミグレの建物に向かいます。
荷物検査とイミグレでのパスポートチェックは、何も質問されることなく通過。とってもスムーズでした。
カザフスタン時間で12:40(北京時間で15:40)、カザフスタンのイミグレを通過しました。
バスに乗るまでしばらく待機します。

ここでトイレに行っておきました。フツーにキレイ。

20分ほど待って、バスに乗車。
その後、軍人さんがバスに乗ってきて、ランダムにパスポートや身分証をチェックします。
それが終わるとゲートを通過。
中国とカザフスタンの出入国検査だけで合計約3時間かかりました。
アルマトイへ到着
カザフスタンの国境を越えると、真っすぐな高速道路をひたすら猛スピードで走り抜けます。
道は整備されているので揺れは少ないですが、追い越すときの車線変更がアグレッシブなのでそのときはかなり揺れます。ご注意ください。
車窓からの景色は、草原や大農園が続きます。

羊や牛を馬に乗って放牧している姿も何度か見かけました。
途中、道沿いのレストランで20分ほど休憩がありました(カザフスタン時間で14:40〜15:00)。
無料トイレあり。汚めなのでイミグレの建物で済ませた方がよし
簡単な食事を取ることもできる
休憩後はまた真っ直ぐな道を走り続けます。
カザフスタン時間で18:00に、アルマトイに到着。
アルマトイのバスターミナルは、こちら▼

バスを降りるとタクシーの客引きに囲まれます。中国語を話せるドライバーもちらほら。
もちろん配車アプリYandexで車を呼ぶほうが安いです。客引きをうまくかわし、バスターミナルの建物や売店の方へ離れてから落ち着いて配車しましょう。
バスターミナルの中には、ATMもあります。
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私たちはお腹が減っていたので、売店でドネルを食べてひと休みしました。
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カザフスタン語がよく分からなかったので、写真で撮ったものを見せて注文しました。
あまり期待してなかったのですが、ボリュームたっぷりでめちゃ美味しかったです。子どもたちもよく食べました。
お腹を満たしてから、宿へ移動。Yandexで配車しました。
泊まったのは、こちら▼
- 街中で超便利な立地。地下鉄も近い
- アパートタイプで、洗濯機、キッチンあり
- 敷地内に遊具や健康器具、ベンチがあって子どもが遊びやすい
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まとめ 中国からカザフスタンへバスで国境越え
中国から陸路でアルマトイに抜けるのは、このルートになります。
バスの移動は快適でしたが、国境のパスポートチェックとバスを待つ時間が長くて、ちょっと大変でした。
今度はウルムチから列車で国境越えをしてみたいです。