インド・パキスタン両国の熱いパフォーマンスが見どころな「フラッグセレモニー」。
このセレモニーが行われる国境「ワガボーダー」を家族5人で通過しました。
この記事では、インドのアムリトサルから、パキスタンのラホールまでの行き方をご紹介します。
これから国境越えする方の参考になれば、嬉しいです。
陸路での国境越えルート
インドからパキスタンへ陸路で行く方法は、以下のような流れになります。
順番に詳しく見ていきましょう。
フラッグセレモニーがあるため、「国境通過は午前9時から午後3時まで」です。
①アムリトサルからアタリへ
シク教の聖地として有名なアムリトサルから、国境のアタリという街まで、ローカルバスで行く方法をご紹介します。
バス乗り場
アムリトサルのバススタンドはこちらの場所。
ゴールデンテンプル近くの宿からバス乗り場まで、トゥクトゥクで100ルピー(177円)でした。
アムリトサルのバススタンド
「23番」乗り場から出る国境行きのバスに乗ります。
乗り場が分からなければ、バスのスタッフさんに聞きましょう。
あちこちで行き先を叫んで呼び込みしてるのが、バスの車掌さんです。
「Wagah border(ワガ ボーダー)?」と聞けば、乗り場を教えてくれます。
どんなバスに乗る?
ローカルバスは、ノンエアコンです。
停まっていると蒸し暑いですが、走ると風が入って涼しいです。
カーテンがあるので、日差しがキツイときに使えてありがたい。
通路を挟んで片側が2列、もう片側が3列になっています。けっこうキレイなローカルバス。
スーツケース、バギー、リュックなどの荷物は、運転席の横に置かせてもらいました。
バスは10分ほどして出発しました。運行本数は多そうです。
出発時は半分くらい空席でしたが、途中で満席になり、終点の手前でまた半分くらいになりました。
料金
アムリトサルから国境のアタリまで、ローカルバスの料金は以下の内容でした。
- 大人︰45ルピー(78円)
- 子ども︰半額
※ 膝上の1歳は無料
参考までに、乗り合いトゥクトゥクで国境のフラッグセレモニーを見に行くなら、往復で1人200ルピー(386円)です。
ゴールデンテンプル周辺でメモ帳(チケット?)とペンを持って客引きしてる人たちに確認しました。
所要時間
アムリトサルのバススタンドから終点のアタリまで、1時間15分かかりました。(11:15出発、12:30到着)
フラッグセレモニーの時間帯は、道路が混み合って時間がかかる可能性もあります。
ローカルバスは途中の乗り降りがあるので、その時々で進み具合も違うので注意してください。
②アタリから国境へ
ローカルバスの終点はこのあたり。バス停などの目印は特になく、「ここで降りて」と言われます。
ここから乗り合いオートリキシャで、国境のイミグレまで向かいます。
バスの停車場所にオートリキシャが数台待ち構えているので、値段を確認して乗りましょう。
1人20ルピー(35円)ということで、家族5人で1台貸し切りで乗りました。
降りるときに100ルピーと言われましたが、「大人2人、子ども2人で60ルピーでしょう」と交渉し、最終的に75ルピー(133円)を渡しました。
③インド出国手続き
インドの出入国管理事務所はこちら。
オートリキシャにイミグレのゲートまで乗せてもらったら、中に入ります。
インド側のチェックは7か所ありました。
- (1) ゲートでのチェック
- (2) イミグレの入口でチェック
- (3) イミグレのチェック
- (4) イミグレ後のチェック
- (5) カードの記入
- ※ 両替するなら、このタイミング
- (6) イミグレの出口チェック
- (7) 国境ゲートのチェック
順番に見ていきましょう。
(1) ゲートでのチェック
パスポートを1人ずつ確認され、ノートに情報を控えられます。
チェックが終わったら、イミグレの建物へ進みます。
「PASSENGER TERMINAL 」の標識が示す方へ
途中、ポーターさんが「200ルピー(354円)で荷物運ぶよ」と声をかけてきますが、キッパリ「No thank you!」とお断りして進みます。
ちなみにこのポーターさんたちは公的なお仕事で、イミグレ内のあちこちに貼り紙されてました。
(2) イミグレの入口でチェック
イミグレの建物に入ってすぐのところで、パスポートの確認と荷物チェックとボディチェックがあります。
荷物チェックは、スーツケース以外のものをチェックされました。
(3) イミグレのチェック
奥に進むと、正式なイミグレのチェックがあります。
パスポートとインドビザを確認されます。
本人確認で1人ずつカメラの前に立ちました。
チェックはスムーズで、家族5人で10分ほどでした。
(4) イミグレ後のチェック
イミグレのすぐあとに、簡単なパスポートチェックと荷物チェックがあります。
パスポートチェックは、出国スタンプの確認だけ。
荷物チェックは、スーツケースを含むすべての荷物をチェックされました。
(5) カードの記入
荷物チェックが終わったら、そのまま進んで次の窓口へ向かいます。
窓口でカードに代表者の名前やパスポート番号などを記入して、パスポートと一緒に渡します。
家族5人でカードは1枚記入するだけで大丈夫でした。
ここのチェックは、家族5人で15分ほど。
チェックが終わったら、シャトルバスが来るまでベンチに座って待ちます。
この待ち合いスペースには、小さな免税店が1つだけあります。
売店はないので、飲食物はイミグレに入る前に買っておきましょう。
※ 両替するなら、このタイミング
(5)のチェック前後に、すぐ横にある両替所でインドルピーからパキスタンルピーへ両替することもできます。
レートは悪くないので、ここで両替するのがおすすめです。
わが家は残っていた 1,100インドルピーを3,300パキスタンルピーに両替しました。(当日の為替レートが3.32で、交換レートが3)
後述しますが、パキスタン側のATMが故障していたのでここで両替してよかったです。
(6) イミグレの出口チェック
国境ゲートまでのシャトルバスが到着したら、出口のチェックを受けます。
パスポートを確認され、ノートに名前や番号などを控えられます。
チェックを終えたら外に出て、シャトルバスに乗り込んで出発を待ちます。
スーツケースなどの大きな荷物は、うしろの荷台にのせる
15分ほど待ってからバスは出発しました。
(7) 国境ゲートのチェック
シャトルバスを降りたら、国境ゲートに向かいます。
フェンスがあるところが国境
ゲートの手前でパスポートを確認され、ノートに名前や番号などを控えられます。
チェックが終わったら、「フラッグセレモニー」の会場を通って国境を通過します。
子どもたちも記念撮影させてもらいました。
国境なので軍人さんに「写真撮ってもいい?」と確認したら、笑顔で快諾してくれました。
最後に、国境ゲートでも簡単なパスポートチェックがあります。
これで無事にインド出国です!
④パキスタン入国手続き
パキスタンの入国チェックは、4か所あります。
- (1) 国境ゲートのチェック
- (2) イミグレのチェック
- (3) 荷物チェック
- (4) 出口チェック
順番に詳しく見ていきましょう。
(1) 国境ゲートのチェック
インドの国境ゲートのすぐ向かいが、パキスタンの国境ゲートです。
パスポートを簡単にチェックされます。
パキスタン側のフラッグセレモニー会場も記念撮影させてもらいました。
セレモニー会場は工事中でした
チェックが終わったら、イミグレの建物へ進みます。
パキスタンのポーターさんは紫色の服でした。
値段は200ルピーと言われましたが、インドルピーなのかパキスタンルピーかは不明。(おそらくインドルピー?)
(2) イミグレのチェック
パキスタンのイミグレの場所はこちら。
建物を入るとすぐに、イミグレのカウンターがあります。
カウンターには誰もいなかったので、係員が来るまで10分ほど待ちました。
チェックは、パスポートとeビザを印刷した紙を渡します。
大人は両手の指紋読み取りがありました。
家族5人15分ほどでチェック終了。
(3) 荷物チェック
イミグレのあとは、荷物チェックを通過します。
荷物チェックのあとは、そのまま出口へ。
(4) 出口チェック
出口でパスポートチェックがあります。
質問されたのは以下の内容でした。
- どの街から来たのか?
→アムリトサル - どの街へ行くのか?
→ラホール - ホテルの名前と住所は?
- その後どこへ行くのか?
→イスラマバード、フンザ、ペシャワール - どこから出国するのか?
→行きと同じワガボーダーから
家族5人10分ほどでチェック終了。
建物を出て、ラホール市内へ向かいます。
⑤国境からラホールへ
イミグレの建物を出て、道を進みましょう。
道沿いに行くと売店がある場所に出ます。
売店では軽食や冷たい飲み物が買えます。
カフェという名の無料休憩所もあります(売り物がパン少ししかない…)。
暑かったので、クーラーが効いてて助かりました。
このカフェの隣にATMがあります。
2024年10月初旬時点では、故障中で使えませんでした。
ちなみに、同じ銀行のATMをラホール市内で見つけましたが、セディナマスターでは引き出しできませんでした。
インドのイミグレの両替所で、パキスタンルピーをゲットしておいてよかったです。
ラホール市内へ行く方法
国境付近では、配車アプリで車やオートリキシャを呼ぶことはできません。
そのため、ラホール市内へ行く方法は大きく2つです。
順番に見ていきましょう。
タクシーを手配してもらう
1番簡単なのは、売店近くにいる客引きの人たちに車を手配してもらう方法です。
値段は高いですが、ダイレクトに目的地へ行くことができます。
参考までに、確認した値段をのせておきます。
●地下鉄「Dera Gujjran Station」まで2,500ルピー(1,336円)
- 国境から最寄りの地下鉄
- 距離13km、車で約20分
この地下鉄「デラグジラン駅」から移動して目的地に向かうと、移動費をおさえることができます。
●ラホール郊外のJohar Town まで5,000ルピー(2,673円)
- ラホール市南西の郊外
- 距離36km、車で約1時間
わが家が予約したゲストハウスは、ラホール市内中心地から南西の郊外ジョアータウンでした。
オートリキシャか乗り合いチンチーに乗る
時間がかかっても移動費を安くおさえたいなら、この方法です。
① 国境警備の敷地から歩いて出る
敷地内にはオートリキシャが入って来られないので、1kmほど歩いて外に出ます。
② 乗り合いチンチー(三輪タクシー)に乗る
敷地の外には、オートリキシャや乗り合いチンチーが待ち構えています。
場所は、このあたりの道沿いです。
ここからチンチーの集まる場所「Jallo Mor(ジャロー・モール)」まで、料金は1人50ルピー(27円)。
乗り合いなので、人数が集まるまでかなり待つこともあります。
③ Jallo Morでチンチーを乗り換える
しばらく走ると、チンチーの集まる場所「Jallo Mor(ジャロー・モール)」に着きます。
場所は、このあたりの道沿いです。
チンチーが集まっています
ここでチンチーを乗り換えて、目的地に向かいます。
料金は目的地により、1人50〜500ルピー(27〜267円)くらい。
国境最寄りの地下鉄「Dera Gujjran Station(デラグジラン駅)」まで行って、地下鉄で移動するとより移動費をおさえられます。
ちなみに、わが家は以下の方法で移動しました。
① 国境警備の敷地から歩いて出る
子ども連れですが、がんばって1kmほど歩きました。
途中に学校があって、そこの売店で飲み物を買いました。10月のラホールはまだまだ暑い…。
② オートリキシャで目的地へ
国境警備の敷地外に出て、ドライバーと交渉します。
国境警備のゲート
家族5人なので乗り合いではなく、1台貸し切ってダイレクトに宿へ向かってもらいました。
交渉の結果、ラホール郊外のJohar Town(ジョアー・タウン)まで2,000ルピー(1,067円)で行ってもらいました。
※ 最初は2,800ルピー(1,494円)と言われました。
※ ちなみに、国境最寄りの地下鉄「Dera Gujjran Station」までは1,000ルピー(533円)と言われました。
オートリキシャに荷物を詰め込んで、なんとか座って出発。
道は空いていて、かなりのスピードで進みます。
オートリキシャの揺れで寝てしまう末っ子
1時間ほどで宿に到着。
降りるときに「2,200ルピー」と言ってきたので、「2,000ルピーで合意したやん」とはね返しました。
インドとパキスタンでは、あとから違うこと言ってくるの多くて疲れます…。
まとめ アムリトサルからラホールへ国境越え
フラッグセレモニーで有名な国境「ワガボーダー」。
毎日、日没前にセレモニーが行われるため、国境は午後3時で閉まってしまいます。
時間に余裕を持って通過しましょう。
もし体力があれば、国境通過後にフラッグセレモニーを見て行ってもいいかもしれませんね♪